続がん50話 看護・薬剤編
29 肺がん手術の看護
寺谷美佐子
肺がんで手術治療を受けられる方は、入院と同時に手術に向けての準備が始まります。入院から手術までの期間は短く毎日が慌ただしく過ぎてしまいますので、入院されたときに退院までの標準的な経過を示した「入院診療計画書」をお渡しし、入院生活をイメージしていただいています。手術に対する不安や緊張を和らげるために、医師・看護師は十分に時間をかけて手術の内容や手術後の療養について説明をします。またパンフレットやビデオを利用して手術に向けての準備をしていただきます。
手術では肺に触れますので、手術後に痰(たん)が多くなることが普通です。手術後は傷の痛みのため痰を出すためのせきがしにくくなります。痰をうまく出せないと肺炎になる危険性が高くなりますので、次のことは必ず守ってください。
(1)痰を減らすために禁煙をする。
(2)手術前には痰の出し方や深呼吸の練習をする。
手術後は合併症を起こさないことが重要です。通常は手術翌日の午後からは歩くことができます。体を動かすことにより痰も出しやすくなります。手術前に練習した痰の出し方や深呼吸を思い出して積極的に行いましょう。お食事は手術翌日の夕食から始まりますのでしっかり栄養をとりましょう。手術後にせきが続くことがあります。自然にせきは治まりますが、気になる場合は主治医に相談してください。
いつでも看護師は、患者さんやご家族に安心して手術を受けていただくお手伝いをしますので、ご遠慮なく声をかけてください。
