続がん50話
07 5年生存率とは
伊藤ゆり
がんの5年生存率はがん患者さんの生死を調べ、診断されてから5年後に生きている方の割合を推計した値です。
がんの生存率は病院や学会などからも報告されていますが、ここでは都道府県単位での地域住民全体のがんの生存率を紹介します。
地域におけるがんの5年生存率は、その地域のがん患者さんの病気が治る割合を推し量る指標として、また、その地域での早期診断の普及やがん医療の評価に用いられています。
地域におけるがん患者さんの生存率は地域がん登録が実施されていて、さらに正確な予後情報を把握している地域でしか計測できません。残念ながら、日本では地域がん登録は35道府県1市でしか実施されていませんが、大阪府がん登録では正確な生存率が計測されています。
図にあるように、大阪府のがん患者さんの5年生存率の最新の値は、1999年にがんと診断された方のものです。数値はがんが発生した部位別の5年相対生存率(相対生存率はがん以外の理由で死亡した影響を除去した生存率)です。
がん全体では42%。乳房や前立腺では70~80%程度と比較的良好です。しかし、膵臓(すいぞう)では5%と良くありません。予後は当然、見つかった時のがんの広がり(進行度)や年齢、治療内容、合併症によっても異なります。なお、ここでの生存率はあくまでも過去の平均的な値であり、診断や治療の進歩により、変化するものと考えてください。
