情報提供:大阪府立成人病センター

大阪がん情報提供コーナー

続がん50話

49 かかりつけ医の大切さ

大阪市東成区医師会理事
中村正廣

皆さんは、日ごろから「心のケア(スピリチュアルケア)」をしてくれて、そして、人生の終末をみとってくれる開業医の「かかりつけ医」をお持ちでしょうか?住み慣れた、しかも、家族、友人のいるところで生き続けたいのに、「家族に迷惑がかかる」などの理由で、多くの方があきらめています。

ところで、がんの告知を受けると、患者さんは「死に直面する恐怖」を持つため、その時点からの緩和医療が必要となります。現実には、治療後には早期退院を迫られるため、病院では最期までみとることが難しくなってきています。そこで、24時間態勢で心の不安を可能な限り取るスピリチュアルケアを行い、緊急時には、病院と連携をする開業医と介護者がチームを作り、終末期の患者さんを自宅でみることを医師会は始めています。

しかし、「かかりつけ医」とのコミュニケーションがうまく取れず、いざ在宅医療を始めても、「心の頼り」は病院になっているのが現状ではないでしょうか。そうならないために、家族全員が家庭医として家に近い開業医を「かかりつけ医」に選び、日ごろから診てもらいながら信頼関係を作り上げることが必要です。そして、スピリチュアルケアをする開業医や、訪問看護師の在宅医療による「人生の最後(完成期)」を成し遂げる準備が、非常に大切になってきています。