情報提供:大阪府立成人病センター

大阪がん情報提供コーナー

続がん50話

04 社会の禁煙化

大阪府立成人病センター調査部調査課長
田中政宏

たばこを吸わない人がたばこの煙を吸わされること(受動喫煙)を予防するための健康増進法の規定に基づき、職場や公共施設、飲食店、交通機関などでの禁煙化が進められています。

日本では、毎年約60万人のがん患者が新たに発生していますが、たばこはその原因の約2割を占めています。受動喫煙により非喫煙者でも肺がんや狭心症などが起こり、特に子供の受動喫煙では、気管支炎、肺炎、ぜんそくなどの病気や乳幼児期の突然死が起こりやすくなります。

また、手術直前までたばこを吸っている人では、手術後に傷が治りにくくなり、肺の合併症も起こりやすくなります。まさに「たばこは万病のもと」と言えます。

最近、社会の禁煙化が進んできた背景には、これらたばこによる健康被害が無視できないくらいに明らかになってきたことがあります。また、医療機関、学校、官公庁などでは、建物内の禁煙だけでなく、建物外も含めた敷地内禁煙が一般的になりつつあります。  

これに対し、「そこまで(敷地内禁煙)する必要はないのではないか」という意見も聞きますが、敷地内の建物外も禁煙にする理由としては、患者さんや職員の喫煙を防いで禁煙しやすいようにし、子供が喫煙習慣を身につけない環境をつくることがあります。このほか、喫煙が多くの健康被害を引き起こすことを社会に広くアピールすることもあります。