続がん50話
30 小線源治療
鈴木修
小線源治療は放射線治療の一つです。体の外から放射線をあてる外部照射とは異なり、がんの部分に針を刺して、その針を通してその名の通り放射線を出す小さい粒(線源)をがんの内部に送り込んで照射を行う方法です。小線源の大きさは直径が1ミリ、長さが5ミリ程度です。針を刺すので短期間の入院が必要です。
小線源治療は病気の広がりが小さい早期のがんに行われます。がんの内部から治療しますので、周囲へ広がる放射線の量が少なく副作用の軽減が期待できます。
舌がんなどの頭頸部(とうけいぶ)がん、子宮がん、前立腺がんなどが主な対象です。これらは切らずに放射線で治るがんの代表選手で、いずれも手術と同じくらい治ります。特に最近では、早期の前立腺がんに対して、前立腺に小線源を永久に埋め込む治療を受けられる患者さんが増えてきています。埋め込んだ小線源からはじわじわと放射線が出ていて、1年くらいかけてゼロになっていきます。放射線は体の外にはほとんど出てきませんので、もちろん周りの人への影響もありません。
ただし、小線源治療ができる病院は全国でも限られており、どこでも受けられるわけではありません。また、最初に書いたように、受けられるかどうかはがんの広がりによって決まりますので、放射線治療の先生の診察が必要です。小線源治療ができる病院でセカンドオピニオンを受けられるのもいいでしょう。
大阪府立成人病センターでは、子宮がんや前立腺がんに対して小線源治療を行っています。
