情報提供:大阪府立成人病センター

大阪がん情報提供コーナー

続がん50話

28 化学放射線治療

大阪府立成人病センター放射線治療科医長
今井敦

がん治療の3本柱は手術、化学療法(抗がん剤療法)、放射線治療です。がんの種類、進行程度、患者さんの体の状態によって適した治療が異なります。この3本柱はそれぞれ単独でもがん治療として用いられますが、組み合わせて用いられることもあります。その一つが化学療法と放射線治療の組み合わせである化学放射線治療です。

すべてのがんに化学放射線治療がよく効くわけではありません。頭頸(とうけい)部がん(耳鼻科領域のがん)、食道がん、肺がん、大腸がん、子宮頸がんなどは効果的とされています。多くの場合、放射線治療単独でも、ある程度の効果を期待できますが、これに化学療法を組み合わせることでさらに治療成績の向上を図っています。

しかし、注意すべき点もあります。二つの治療を組み合わせることで治療効果が向上する代わりに、副作用もその分強くなる点です。患者さんの全身状態や合併症によっては行えないこともあります。

化学放射線治療は日進月歩の分野であり、どの抗がん剤を選択するか、どれだけの量を使用するか、化学療法と放射線治療をどのように組み合わせるか、同時に行うのか、時期をずらすのかなど一番良い方法が臨床試験などによって模索されています。最近ではインターネットにもたくさんの情報が流れていますが、重要なのは単に現時点でもっともよいとされる方法は何かを知ることだけでなく、自分のがんの状態、体の状態に適した治療は何かを担当医とよく相談されることでしょう。