続がん50話
25 こころのサポート
寒川恵里子
がんと診断された時は、「なぜ私が」「これからの生活や仕事はどうなるのか」といった、さまざまな不安が交錯して、こころが押しつぶされそうになると思います。また、治療方法の選択、再発・転移など、治療をしていくうえでのさまざまな時期に、多くの方が不安や落ち込みに直面します。
今は国民の2人に1人ががんになる時代ですが、まだまだ「がん=死」と連想してしまう方が多いかと思います。しかし、医療の進歩により、必ずしもそうではなく、治療を続けながら、長く生活していく時代になりつつあります。がんと上手につきあっていくには、適切なこころのサポートを受けることが大切です。
不安や落ち込みを感じた時は、一人で抱え込まずに、相談支援センターに来ていただければと思います。私たちは時間をかけて気持ちを伺い、ともに考えます。こころに抱えていることを誰かに話すだけで、不思議なほど落ち着いたり、気持ちの整理ができることがあります。もし、不安や落ち込みが長く続いて、睡眠や食欲などの日常生活に支障が出ている場合には、患者さんの気持ちをお聞きしたうえで、院内の腫瘍(しゅよう)精神科医にも紹介しています。
こころのサポートを受けることは、ごく自然で治療と同じくらい大切なことです。私たちは患者さんとお話しする中で多くのことを教えてもらい、日々模索しながらも、患者さんがつらい気持ちを抵抗なく気軽にお話しできる存在でありたいと思っています。
