続がん50話
02 わが身を守るがん検診
中山富雄
がんは、症状が出てからでは既に病状が進行していて、手遅れであることが多い病気です。がんから身を守るためには、症状のない状態から定期的にがん検診を受け、早期発見に努めることが必要です。
ただし、がんの種類によっては早期発見自体が難しいもの(白血病やリンパ腫などの進行速度の速いもの)や、早期発見は可能でも放置しても死につながりにくいもの(甲状腺がんや前立腺がんの一部の進行速度の緩やかなもの)があります。また、がんにはかかりやすい年齢や治療が可能な年齢などがありますので、子宮頸(けい)がんを除けば、30代以下の方はがん検診を受ける意義は乏しく、また、高齢の方も無理して受ける意義はあまりありません。
現在有効であるとして、わが国で推奨されているものは、胃X線検査を用いた胃がん検診、便潜血検査を用いた大腸がん検診、胸部単純X線と喀痰(かくたん)細胞診を用いた肺がん検診、マンモグラフィーを用いた乳がん検診(いずれも40歳以上)、細胞診を用いた子宮頸がん検診(20歳以上)の五つです。
これ以外の方法(PET検査など)や他の臓器(前立腺など)に対するがん検診は、人間ドックなどで行われていますが、有効性については、まだ確認されていない研究的段階です。
年1回がん検診を受けること(乳がん・子宮頸がんは2年に1回)は、自動車に乗る時にシートベルトを締めることと同じようなものです。自分の身を守り、家族や仕事仲間に負担をかけないために、がん検診を受けましょう。
