情報提供:大阪府立成人病センター

大阪がん情報提供コーナー

がん50話

09 子宮、早期治療で温存

大阪がん予防検診センター婦人科検診部部長
植田政嗣

子宮がんは頸(けい)がんと体がんに大きく分類され、その割合は前者が70~80%、後者が20~30%です。どちらも無症状の早期の段階で発見し、治療すればほぼ治ります。そのためには、子宮がん検診を受けることが最も重要です。

市町村や保健所など地域の自治体の案内により行われる子宮がん検診では、子宮頸がんを発見するために細胞診を行います。子宮の出口(頸部)をヘラなどでこすって細胞を採取し、顕微鏡で観察して異常の程度を5段階(クラス1、2、3a・b、4、5)で評価します。クラス3a以上では精密検査が必要です。

問診などにより子宮体がんのリスクがあれば、近くの医療機関を受診するように促します。この場合には子宮の中(体部)まで器具を挿入して細胞を採取し、異常の程度を3段階(陰性、疑陽性、陽性)で評価します。疑陽性以上は検診センターや病院での精密検査が必要です。経膣(けいちつ)超音波検査や内視鏡検査を行い、組織検査によって最終診断がなされます。ただし、たとえ異常があっても、前がん病変であれば経過観察だけで十分な場合が多いので、必要以上に心配しないでください。

子宮頸がんの前がん病変の管理には、細胞診材料を用いたヒトパピローマウイルス検査も役立ちます。ごく初期の子宮頸がんは、子宮の出口をレーザーなどで円すい状に切り取る処置(円すい切除)で十分治療できます。 少し進んだ子宮頸がんや子宮体がんでは子宮の摘出が必要になります。手術ができないほど進行している場合には、放射線や抗がん剤を組み合わせて治療します。