がん50話
46 膵がんを早く見つける
石田哲士
膵(すい)がんは日本でのがん死因の第5位です。膵がんの危険因子は喫煙と高齢以外、はっきりしておらず、予防する有効な手立てがないのが現状で、早期診断が難しいことも挙げられます。
症状のない方に対する検診で発見できる場合は極めて少なく、症状のある方から発見される場合は既に進行して切除不能であることが多いのです。
これらの問題を解決するため、膵がんの手術例で検討を行ったところ、患者さんの中に以前に膵管拡張や膵嚢胞(すいのうほう)などの軽度な異常を指摘されていた方が多いことが分かりました。
当センター検診部では、腹部超音波検査で膵管拡張や膵嚢胞などの軽度な異常を認める方を「膵がんハイリスク群」と想定し、定期的な経過観察を1998年から行っています。2006年3月までに経過観察中の方々の中から14人の膵がんの患者さんが見つかり、そのうち9人は手術で切除することができました。
検診部では更なる診断精度の向上をめざして、07年4月から新しい膵経過観察プランを開始しています。軽度の異常でも早めに専門医を受診されることをお勧めします。
