がん50話
45 胃がんの治療法
宮代勲
日本胃癌(がん)学会の「胃癌治療ガイドライン(第2版)」(http://www.jgca.jp/PDFfiles/GL2IPPAN.pdf) は各医療機関の治療方針を整理するなどの目的で作成されました。
胃がんの治療成績を向上させ、安全で低侵襲(体への負担をより少なくすること)の方法で治すためには新しい工夫が不可欠です。
新たな治療を試みる科学的な根拠がある程度あり、安全性もある程度確保されていると考えられる場合、その治療は「臨床研究」として行われます。
大阪府立成人病センターの年間の胃がん手術件数は約150例(術後30日以内の死亡率は約0・2%)で、「胃癌治療ガイドライン」における「日常診療」とされる治療法だけでなく、臨床研究としての治療法にも対応しています。
例えば、内視鏡治療、腹腔(ふくくう)鏡下切除、センチネルリンパ節(腫瘍=しゅよう=からのリンパ流を直接受けるリンパ節のこと)を調べることにより切除範囲を縮小する局所切除など、低侵襲治療では、左の図のような従来の手術に比べて負担が少ないだけではなく、根治性(がんが確実に治る可能性)が損なわれないことを重要視しています。
高度進行胃がんにおいては、腹腔鏡を用いたステージング(進行度を決定すること)により、手術で治る可能性があるかどうかを開腹前に診断し、根治性がなければ、化学療法などを組み合わせた治療法を選択します。
