情報提供:大阪府立成人病センター

大阪がん情報提供コーナー

がん50話

42 悪性リンパ腫

大阪府立成人病センター血液・化学療法科副部長
吉田均

悪性リンパ腫は、リンパ節に存在するリンパ球が腫瘍(しゅよう)化したものです。リンパ節は、ウイルスや細菌などから身体を守るために、身体のあらゆるところに存在します。細菌などが体内に進入してくると、リンパ節のリンパ球は反応して増殖します。この時、リンパ節が腫れたり、痛みをもったりしますが、原因が除去されるともとに戻ります。

悪性リンパ腫細胞は、このような原因がないにもかかわらず増殖を続けます。そのため、明らかな原因もないのにリンパ節の腫れが続く、腫れているのに痛みがない、いろいろな場所のリンパ節が腫れてくるなどの症状が出てきます。

また、発熱が続く、寝汗をかく、体重が減少するといった症状も出ることがあります。このような症状があれば、病院で診察を受けてください。

悪性リンパ腫は、リンパ節の一部を切除する生検を行い、顕微鏡でその組織像を判定することにより診断され、リンパ腫はこの組織型により分類されます。組織型により治療法が決まってくるため、必須の検査です。

また、リンパ腫が身体のどの範囲まで広がっているか(病期)を調べる必要があります。病期により治療方法が変わってくるので重要な検査です。

悪性リンパ腫の治療は、抗がん剤による化学療法と放射線療法により行われます。単独または両方の併用により治療を行います。手術による治療は行いません。

悪性リンパ腫は、化学療法、放射線療法に対する感受性が非常に良く、治癒が望めます。通常の治療が効きにくい場合や再発した場合には、自己末梢(まっしょう)血幹細胞移植や同種造血細胞移植などの方法もあります。