がん50話
34 前立腺がんの予防
目黒則男
前立腺は精液の一部をつくるクルミ大の臓器で、膀胱(ぼうこう)の出口の所に、尿道を取り囲むようにしてあります。
前立腺がんは近年の高齢化や生活習慣の欧米化に伴って増加しているがんの一つです。
近親者に前立腺がんの方が1人いた場合、このがんになる危険率は約2倍で、2人の場合は約10倍になります。また、動物性脂肪の割合の多い西欧風の食事は危険率を上昇させます。豆類や穀類は発症を抑え、砂糖、ミルク、油脂は逆に発症を誘導すると考えられています。
前立腺がんは血中の前立腺特異抗原(PSA)を測定することで見つけることができます。通常は、50歳以上でのPSA検査が勧められますが、遺伝的因子の関与のある方は40歳以上でのPSA検査をお勧めします。
食事は高カロリー、高脂肪食を避けてバランス良く。例えば、和食などが良いでしょう。また、大豆に含まれるイソフラボンやトマトに含まれるリコペンなどが、発がん予防として注目されています。
前立腺がんは高齢者に多く、進行が遅いため、PSA検診の普及については議論の多いところですが、食生活に注意し、PSA検査を一度受けられることが予防対策の一つであると考えます。
