情報提供:大阪府立成人病センター

大阪がん情報提供コーナー

がん50話

24 肺がんの外科治療

大阪府立成人病センター呼吸器外科医長
尾田一之

肺がんの外科治療

*肺がんの外科治療

今回は肺がんの外科治療の中でも、特に最近の話題として胸腔(くう)鏡手術について説明します。昔から行われている標準開胸手術と何が異なるかというと、胸腔鏡という細長い、照明兼カメラの役割をする道具を使用することで、より小さな創(きず)で、手術を行うという点です。胸の中で行う肺の切除範囲や周囲のリンパ節の取り方は標準開胸手術と基本的に同じです。   注意点としては、病院によって胸腔鏡手術の「適応」(どのような患者さんに胸腔鏡手術を行うかということ)や「方法」が異なっているということです。   適応については、肺がんであれば、病期(がんの進行度)に関係なく胸腔鏡手術を行っている病院がある一方、周囲のリンパ節に転移がないと考えられるI期だけ、さらにI期の中でもより腫瘍(しゅよう)が小さいIA期に限って胸腔鏡手術の適応としている病院もあります。   方法については、2センチほどの小さな創を胸に3~5カ所ほど作って、実際には胸の中をのぞかずにモニターに映し出される映像を見ながら手術を行う「完全鏡視下胸腔鏡手術」から、胸腔鏡を補助的に使いつつ、5~10センチほどの小さな創から主に胸の中をのぞきながら手術を行う「胸腔鏡補助下手術」までいろいろです。   当センターでは現在、手術の安全性などを考慮して、臨床病期I期の方に対して胸腔鏡補助下手術を行っています。   標準開胸手術と胸腔鏡手術の相違点を表に示していますが、胸腔鏡手術の際には、担当医に、胸腔鏡手術の適応や方法について十分に説明を求め、納得して受けてください。