情報提供:大阪府立成人病センター

大阪がん情報提供コーナー

がん50話

10 酒・たばこが危険因子

大阪府立成人病センター消化器内科診療主任
竹内洋司

食道がんは胃がんや大腸がんに比べて悪性度が高く、発育が早いうえに、早い時期から転移しやすく、また手術などの治療もほかの消化器がんに比べて負担が大きいので、予防と早期発見が特に重要です。   大阪府では2000年に987人の方が食道がんにかかりました。性別では5対1で男性に多く、男性では胃、肺、大腸、肝臓、前立腺に次ぎ6番目に多いがんです。女性ではすべてのがんの1・3%を占めています。大阪府での発生数は、この30年間に男性では3・3倍、女性では1・8倍に増加しています。   飲酒、喫煙、野菜や果物の摂取不足などが発がんのリスクを高めます。大阪府の調査では、酒とたばこをともに嗜(たしな)む人が食道がんにかかる危険性は、いずれも嗜まない人に比べ9倍高いことが分かっています。   また、食道がんは、喫煙本数が多く喫煙年数も長い人、毎日飲酒する人、強い酒を好む人に多く、飲酒量・飲酒年数にも関連があります。また、熱い飲み物や食べ物を好む人も危険性が高く、塩味の濃い料理を好まない人は危険性が低いことが分かっています。   最近、アルコールが分解されてできるアセトアルデヒドという物質が食道がんの発生を促すことが分かってきました。生まれつきこの物質を分解する酵素の働きが悪くて、お酒を飲むとアセトアルデヒドが体の中に残りやすい人、具体的には、お酒に弱くて飲むとすぐに赤くなる人、あるいは今はそうではないが、初めて飲んだ時にすぐ赤くなった人、このような人は食道がんのリスクが高いのでアルコールを控えた方が無難です。